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「あ、詳しいことは長老様に聞けば済むですぞ。」
「その長老様ってどこにいるんですか?」
那水の言葉にキャットの返事は、
「ここから東に歩いて1時間ほどのところですぞ。イースタンの村におりますぞ。」
「…ここから?」
不思議そうにつぶやく途智。
「そう皆様は、すでに『まほろば』に来ているのですぞ。
これから長老様のところに案内するですぞ。」
さすがにこの言葉を聞いた全員の目が点になった。
「何?
ここがその『まほろば』だと言うのか?
このキャンプ場が…。」
「いえいえ違いますぞ。長老様の話によると『まほろば』は時間と空間の狭間に位置している世界。
そのため、別の世界から見れば常に移動している状態なのだそうですぞ。
そして先ほどの試練。
俺様の妖力だけであんなことが出来ると思いますか?
出来ませぬですぞ。まほろばに引き寄せ取り込んだからこそできる業なのですぞ。」
自慢げに話すキャット。
しかし…。
「ちょ、ちょっと。それって問答無用で私たちがその何たらって世界に連れてこられたっていうことじゃない!」
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