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だけれど、依存していたものがいきなり無くなったら不安で仕方なくなる。
そう、全てを止めたくなる。
あたしが人間でいることを嫌がっている。
消えたい。
彼が消えたように、空気になったように。
ねえ、だけれどあたしが空気になったとしても、きっと酸素にはなれないと思うの。
死んでまで嫌われてしまう、二酸化炭素になってしまうんだろう。
まあ、そんなことはどうでも良い。
気持ちが悪くなってきた。
あたしは水を止める。
ポタ。
どこかで、水滴の落ちる音がした。
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