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日曜日の、朝の光が眩しくて
私はそっと目を覚ました。
「おはよう。」
後悔した。
返事など返ってこない。
彼はもう、この世にはいなかった。
辺りを見渡す。
昨日と何も変わらない部屋。
ただ、彼がいなくなっていた。
どこにもいない。
彼は消えた。
私はわからなくなってしまった。
彼って誰だっけ。
彼ってなんだっけ。
わからない、
そもそも彼は存在していたのか。
返り血を浴びたTシャツをジャブジャブと洗いながら
そんなことを考えていた。
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