―高校1年生―

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「ってかあんた誰なの?」 あたしは低い声で睨みをきかせながら静かに聞いた その男は急に立ち上がった 「んーと‥誰でしょう?」 「はぁ!?ふざけんのも大概にして!」 「だって俺もそっちの名前知らないし? 須藤紗耶香じゃないんでしょ?」 意地悪そうにニカッと笑って あたしから離れていった 「くっそ~」 あたしが小さな声でひとりで嘆くとその男は立ち止まって振り返り 「まぁ、そのうち分かるよ。 大丈夫。また会えるから♪♪」 そう言って歩いて行った 「会いたくないっつーの!」 あたしはさっきよりも大きめな声でひとり嘆き 自販機で飲み物を買い やっと来た電車に乗り込んだ _
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