第1章:ラブコメの転校生って大抵、イケメンかかわいい子ばっか

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…………… 多分、今日最大の不幸が今来てると思う。 いや、晩ご飯を食べさせてくれるからすごく嬉しいんだけどさ… 「たくさんお食べ!」 俺、10人分の胃袋はないから。 しかも晩ご飯を作ってくれた安藤由美(あんどうゆみ)さんは満面の笑みだし… 「お母さん!なんでこの人を呼んだの!」 俺にガミガミと文句を言うポニーテールの女の子は、俺と同い年の安藤彩美(あんどうあやみ)だ。 てか、ただの引っ越しの挨拶で、なんでこんなことなってるんだよ。 「あれ?彩美ちゃんは嬉しいんじゃないの?守威くんが帰って来てくれて」 「なっ…!?」 由美さんの一言で彩美は顔を真っ赤にした。 そんなことよりも… 「なんで俺の名前を知ってるんですか?まだ1度も名乗ってないと思うんですけど…」 「あぁ~忘れちゃったかな?私達はずっとここに住んでるのよ?まぁ名字は変わってるからわからないだろうけど…」 「前から?前の名字はなんて名字ですか?」 「早瀬よ~」 俺はその名字を聞いて、ほんの少しだけ昔を思いだした。
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