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「じゃあお世話になりました!」
俺は茜に頭を下げた。
茜は俺の育て親でこの児童施設の管理人だ。
まぁ要するにここの親ってことだ。
今日は俺が施設を出ていく日だ。
本来は高校に入学すると同時に出ていく予定だったが、金とみんなが心配だったから今まで残っていた。
そんなこんなで6月の末の今までお世話になっていた。
「頑張ってくんのよ!!」
この茶髪のロングヘアーでアイドル顔負けの美貌を持つ人が山本茜(やまもとあかね)だ。
まぁ口調と口にくわえてる煙草のせいでヤンキーにしか見えないけどな。
「あんた、今失礼なこと考えたろ?」
「…きっ、気のせいだろ~?」
「あんた、顔に出てるわよ?」
「なっ!?」
俺は思わず顔を隠した。
「失礼なこと考えたのか…死ぬか?」
「あっ、えーっと……んじゃあ俺行くわ!!」
俺は恐怖のあまりその場から逃げだした。
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