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10月に入っても同じ様な生活が続き、私はいつしか薬に頼らなくても、眠れるようになりました。
今のこの平和な生活は、翔麻が取り戻してくれた…
私はまだ話しもできない息子に感謝しました。
絶望から始まった生活…人間不信、崩壊した家族の絆…
もがけば、もがくほど、空回りしていたモノがやっと取り戻せた気がしました。
そして、パソコンの向こう側で励まし続けてくれた前川さん…
彼もまたいなければ、私達の平和な生活は取り戻せなかったと思います。
ただ、この頃になると1つの問題が大きくなり始めていました。
それは…経済的な事でした。
生活するためには、お金が必要です。
翔麻の入院や通院、私の出産などで貯金は減る一方でした。
そして、わずかな育児給付金は、殆ど役に立っていませんでした。
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