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もう頭の中は完全に自分の事と翔麻の事でいっぱいでした。
ある日、郵便物を取りに外に出た時、隣の家の奥さんが話しかけてきました。
「生まれたんですってね。
良かったですね。
兄弟ができて、統麻君も喜んでるでしょう?」
「あの…
ちょっと心臓が悪くて、まだ入院したままなんです…」
小さな声で目をそらして答えました。
「あら?大変ね~。
でも最近手術とかで治せるんでしょう?
早く元気になるといいね」
笑顔で言われました。
私は返事もそこそこに、玄関に入りました。
私は…
翔麻の病気が恥ずかしくて言えなかった
身体障害者、精神障害者の親だと知られたくなかった
噂になるのが嫌だった
自分が恥ずかしい
今思うと、最低の母親です。
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