†第七章†

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上半身と狸 ある人の体験談 初詣の帰り、といっても夜中でしたが、友人の家に泊まることになりました。 「この夜中に女の子ひとりほっとけないからー」 とか言われながら、談笑しておりますと、その友人の家(戸建て)の外から、 ジョリジョリ、ジョリジョリ と アスファルトを滑る音がしました。 車? いえいえ夜中の3時ですよ。 静かな住宅地で夜中騒ぐのはご法度ですし、第一エンジン音もありませんでした。 あまりにも奇妙な音でしたので、友人と私は2階から見下ろしてみました。 あいもかわらず、アスファルトを滑る音がしています。 なんか嫌だな、見ない方がよさそうだな、と 友人と青ざめた顔で窓から目を反らそうとしたときに、 白いワイシャツを着た「手」で歩く男と目が合いました。 いわゆる 「テケテケ」 ですが、私はこの手のオバケ大嫌いなんです。 友人と私は軽く息を飲み、やり過ごすことにしました。 それから1時間。4時です。 いまだジョリジョリとアスファルトを滑る音は止みません。 もういい加減に、と窓から怒鳴ろうとしました。怒鳴れば何とかなるだろうと足りない頭で考えたのです。 窓を開けました。 すぅ、と息を吸って怒鳴る準備―――と思ったら。

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