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「確かに、レーラ殿からして見たら普通の弾と変わらないだろうな。だが、もしも弾頭の素材が違うモノを使っているのだとしたらどうだ?」
「それなら、何らかの効果はあるのよね? 一体、何を素材に作ったのよ?」
「うむ。この弾丸の素材だが、古くなった教会の十字架が使われてる」
「十字架?」
思わぬ奏の答えに、オウム返しに聞き返してしまった。
「十字架というのは、その形を永く形成しているとな、魔術的な力に対抗しうる力を得る事が多いのだ。それは、このように溶かして形を変えたとしても、呪術なみの加護に守られている。だから、前みたいな倒せない敵には一撃必中の効果が期待できると思う」
「へぇー、……これがねぇ?」
それを聞いてマジマジと見直した。
別に奏の話を疑っている訳ではなかった。ただ、そういった類の迷信じみた事に関して、あまり信用していないだけだ。ついでに、使えるかどうかも分らない代物に対しても信用していない。
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