第四章『狙われているマシュー』

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   ―●―●―●―●―●―●― (何だか嫌な胸騒ぎがするな)  事務所の窓辺で、難しい顔で奏は外を見下ろす。  なぜだか分らないが、急に落ち着かなくなったのだ。お陰で、先程から何も手につかず、不安で仕方がない。  こんな気分になるのは、いつ以来だろうか?  自分でも忘れてしまうくらい前のはずだ。しかし、今こんな風になるのはレーラの事だろう。 「あれを渡してはみたが、無事に切り抜けられるかどうか」  前から準備はしていたが、十数発だけしか弾の作れる時間も余裕もなかった。  射撃の腕は重々承知していたけれども、渡した以上の数が相手ではどうにもならない。もしもの時は、ここまで逃げ帰ってさえこれればいい。  そんな思いで見続けていると、 「今日は珍しいですね、奏さん?」
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