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対人戦ではいくら優位な銃であっても、小さな穴が開くだけで足止め程度が関の山だ。それに対して奏の扱っている刀は、対人戦の時とは全く違う。さっきまで銃が苦労していた丈夫でタフな木人形を、まるでチーズか何かを切るように意図も簡単に真っ二つに斬ってしまうだろう。
この弾丸と同じ効果のある太刀と打ち刀であれば。
「全く、こんな使える道具があるなら、さっさと渡しなさいよね、奏!」
やってくれるわ。と笑いながら、新しい弾丸に交換する。
完全に形勢は逆転した。第三者の出現は、まだ想定内だっただろう。だが、それ以上に無力だったレーラが、反撃できる力。それも一撃で倒されるとは、思ってもみなかったに違いない。
残り3体になった木人形は、オロオロと辺りを見回し始めた。かと思ったら、二階建ての家屋をモノともせず、飛び越えて逃げていってしまった。
その場に残されたレーラは、もしもの事を考えて銃口を高く構える。
しばらくして、もう襲ってこない事を確認してから、
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