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「なっ!?」
「分ったのなら、そのナイフを渡して大人しく捕まれ」
そんな彼女の上から目線の態度に尚更、捕まってたまるかと彼は逆上した。
「この野郎!」
「いや、拙者は野郎ではないぞ?」
「コケにしやがって! そっちがその気なら、俺にだって考えがあるぞ!?」
怒声を上げて、持っていたナイフを逆手に振り上げた。
その彼の行動に周囲は、目を覆って悲鳴が大きくなる。
狂気の切先を向けられた少女は、表情は見えないが恐怖からか悲鳴らしい声すら上げない。
すると、さっきまでの態度が一変して、それを見た女は慌てて止めに入った。
「少し待たれよ。とりあえず、話し合わないか?」
「へっ……流石に、このガキが殺されたとあっちゃあ、お前等の評判はガタ落ちだもんなぁ?」
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