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しかしその時、不意に振り向いたスケルトンと目が合う。
存在はしないが、確かに目が合う感覚を覚えた子供は動くことが出来ないでいた。
(み、見つかった……!)
スケルトンはカラコロと骨を鳴らしながら近づいて来ていた。
スケルトンにあるのは、生への嫉妬心。
生きている者がこの上なく憎く、羨ましい。
そして、自制心のないスケルトンは迷うことなく、殺す。
スケルトンに会ったら迷わず逃げなさい。
両親から何度も言い聞かされてきたのをすっかり忘れていた。
そもそも、スケルトンが砂漠に出る話は聞いていたが、見たことはなかった。
半信半疑だったのだ。
そして、今まさにスケルトンが目の前に立ち、自分を殺さんと剣を振り上げている。
幼い子供は声すら上げる事が出来ず、ただ震えることしか出来ないでいた。
殺される。
幼い子供は思わず目を瞑った。
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