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しかし、先程の彼とは違い弱々しさが感じられない。
静かな気迫がビリビリと伝わってくるようだった。
(何だこいつ。さっきとは別人みてーじゃねーか)
「おい、クロネコの小僧」
その声にピクッと反応する少年。
目が合う。
遠目でもはっきりとわかる。
少年は目を逸らさずにどんどん近づいてきていた。
その静かな迫力に圧倒されそうになるが、男性にもプライドはある。
(突き飛ばした奴に物怖じしてたまるか!)
男性は半分意地になって意味のない張り合いをしていた。
しかし、そう思っていたのは男性だけだった。
「何してるんですか!?早く宿に戻って下さい!」
「………………へ?」
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