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そして、
「ΧΧΧさん、もうすぐ閉めますよ。」
「あ、マスター。
ごめんなさい、もう閉店時間なの?」
私は本と鏡をカバンに入れ、
「ありがとうございます。
お会計は250円ですよ
………はい、750円のお返しです。」
「ありがとうマスター、
明日もまた来るわ。
そうそう、
彼が来たら
昨日はありがとうって伝えといてくれる?」
「あ、ぁあ。ちゃんと伝えるよ」
「ありがとう、じゃあね」
カランコロン、とベルが鳴って扉が閉まる。
「………。」
年老いたマスターはため息を一つ。
最初から 彼なんていないのに。
あの子はいつ鏡と話ている事にいつ気づくのだろうか。
所詮、 自問自答、
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