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そして細かい指示の後に付け加える。
「…あとこれを持って行け」
そう言って渡したのは大切であろう銀時計だ。
「でも…」
「これは貸すだけだ。必ず返せ」
そしてウィンリィの頭にぽんと手を置く。
「大丈夫だ。お前はやれる」
抑えていた感情が溢れ出す。
ウィンリィはエドワードの襟首を思い切り掴み上げた。
そして、
相手の意向など知ったことかと強引にキスをする。
少ししてから唇を離し、ウィンリィは怒鳴った。
「教官こそ―あたし、帰って来たら銀時計返して、エルリック教官に好きって言いますから!だから、絶対に元気になって下さい!元気にならなかったら許さない!」
言い終わると同時に駆け出す。半ば言い逃げだが、言わないと進めなかった。
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