彼を見ると心臓が子ウサギのように跳ねる

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 開かない方のドアにもたれて、向かい側のホームに視線を送った。  小さな噴水の辺りにその美しい少年は立っている。  その存在を知覚する前に香苗の心臓はぴょんと跳ね上がり、そのまま胸の内側でぴょんっぴょんっと子ウサギのように跳ね続ける。
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