彼を見ると心臓が子ウサギのように跳ねる

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 今度は、血の赤に引っ張られたように、真っ赤な彼岸花が揺れる水面が思い浮かぶ。  なんだっけ。それって。  何か大事なことを思い出しそうになったその時、香苗は美しい少年が噴水のそばに佇んでいることに気づいた。  「あ!」
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