彼を見ると心臓が子ウサギのように跳ねる

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 向かい側のホームは騒然としているようだったが、ガラス越しで香苗の耳には何の音も聞こえない。香苗を乗せた電車は速度を上げていく。香苗はそっとまわりを見まわした。向かい側のホームで起きたことには、誰も気付いていないようだった。  なによぉ!だぁれも気付いてなかったわけ?あたしだけが見てたってわけね!
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