今、君の舌があたしの唇に触れたなかった?

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 香苗は首をひねる。意識を内側に向ける。耳の奥で何かの音や声がしないかと探るが、聞こえているのは、外から入ってくる音や話し声だけだった。  あたし疲れてるのかな?  電車が穏やかに減速していき、香苗の降りるべき駅で静かに止まった。気のせい、だよね……。
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