序章

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「一騎!起きて!」 いつもの声がした。 あ~めんどくさいな~。 こういう風に女子に起こしてもらうのも最初は良かった。 しかしこう何年間も続く今では鬱陶しいこと極まりない。 「ああ、起きた起きた。」 布団に包まりながらいう。 「ひどい!今日はご飯食べに行って買い物に付き合う約束じゃない!」 朝からヒステリックを起こすなよ…。 「せっかくの春休みだぞ?なんでそんなとこ行かないと行けないんだよ?」 「へ~卒業するための課題手伝ってあげたの誰?」 だから嫌なんだよ。 こういう弱みにつけこむ女は… こんな腹黒いヤツが中学ではモテたっていうんだから世も末だな。眼科に行くことを進めるよ。 「わかったよ行けばいいんだろ?」 コイツの名前は平場秋子(ひらばあきこ)だ。 小二からの友達。小二の時に隣に引っ越しをしてきたころからの付き合いだ。 「ふふ~ん、わかればいいのよ。わかれば、早く準備しなよ?」 「ああ…」 欠伸しながら布団からでる。 「寝癖ひどいよ?直してきたら?」 そう言いながら布団を畳む。 「ああ…」 全く…、他の奴と行けばいいのによ~。なんで俺なんだよ。
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