序章

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「ひどい顔ね~カズちゃん~」 廊下で顔を合わせたら言われた。 「なに?マジ?」 「マジマジ~」 リビングに入って行った。 マジマジ~って…母よ頭が弱いのか?とたまに思う。 洗面所に行くと母さんが言ったことに納得した。 鏡を見て確信した。 「ひっで~顔だっ…。」 「頭もね。」 いつのまにか秋子が後ろにいて頭をワシャワシャと撫でる。 「今から直すよ。」 そう言ってワックスで整えて手を洗う。 「かっこ良くなったね~」秋子が褒める。軽く照れた。 「まぁ、俺が本気になればこんなもんですよ。」 「はいはい」 秋子さん?…流すなよ。 「早く行こうよ~?」 足をじたばたする。あ~行きたくない。 「ヘイヘイ」目を細めてめんどくさそうに言った。 「ありがとうっ~」 肩を叩かれた。軽く痛かった。馬鹿力め… 「着替えくるから少し待っていろ。俺の全裸を見たいなら全然構わないがな。」 「こ、の~っ!ドアホ!!」 回し蹴り…。スカートの中のあるものが見えたのは内緒だ。死ぬ。 黒か…。意外な色だな…。
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