序章

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「お待たせ~」 「待たせすぎだから」 そんなこと言うなら誘うなよ。 「悪い悪い」 心優しい私は言わないけどね。 「そう思ってる?」 まさか…。そんなこと思ってるわけないじゃん。 「反省することを教えてあげましょうね~」 「閻魔みたいな秋子ちゃんは怖いから嫌だな~。下着が黒色で優しいさっきまでの加奈子ちゃんがいいな~」 「なっ…!」 顔が赤くなり、だんだん震え始めてやがて止まった。 「一時間したら忘れてあげる」 「それはつまり…」 「今から一時間は肉片にならないように気をつけてね。」 ウインクした。かわいいな~。 「ウオリャー!!!」 「ギャー!!!」 フルボッコされました、やばかったな。 ほらね、春休みにこういうデカイデパートはこうだから嫌なんだよ。 うじゃうじゃと蟻のように行列を作って並ぶ人間。 どこを見ても人、人、人! 「露骨に嫌そうな顔をしないの~」 「いやなもんは嫌なんだから仕方ないじゃん~。帰ろうぜ?」 言った途端に後頭部に激痛が走る。 「イッテ!」 また? 「早く行くの!」 そう言って腕を組んでグイグイ進む猪女。 「買い物は疲れるから嫌なんだよな~。」 それから五時間買い物地獄だった。
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