序章

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「久しぶりの買い物だったから楽しみまくっちゃった~」と言って背伸びする加奈子。 「いや、俺は全然楽しんでないんだけど…。」 「え!?なんで!?」 そこで驚くお前に俺はビックリするよ。 「なんでもない。お前は楽しめたようだからそれでいいや。」 我ながら恥ずかしいことを言った気がする。 「ありがとう。あのね。一騎…。私「ドーン!!!!」 ちょうど家の近くにさしかかったところで爆発音がした。 「一騎?どうしたの?」 「は?お前今の聞こえなかったのか?」 「え!?なんかあった!?」 はい!? 「お前は難聴か?」 「そんなことないわ!馬鹿!」 あれ?おかしいな…。あんなばかでかい音がなんで聞こえないんだ? 家が見えてきた。いつもの家だ。なにもないようだ。 「んじゃ、俺疲れたから荷物は玄関までな?」 なんか胸騒ぎがして、早口に言って家に入った。 急いで家に入った。 「おかえりなさい~」 いつもの間延びした話し方をする母さんがいた。 「なんかあった!?」 「え?なんもなかったよ?ご飯できたわよ?」 ホッとしてリビングに入った。 「今日はステーキよ~」 「ん?」ステーキ?ステーキ?ステーキはオヤジが出張から帰ってきたときに出すものだ。オヤジが好物だから。俺はあまり好きじゃないから母さんは俺には絶対に作らない。 前に喧嘩してしまったからな。 「今日オヤジ帰ってくるの?」
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