俺達の姉さん

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「じゃもうそろそろみんな待ってることだし、帰ろっか」 「そうだな」 俺達二人は石瓦から勝ち取ったメロンパンを持ち、我らのD組に帰った。 教室に着くと皆の視線が一斉にこちらに向いた。 そして、 「おかえり!大希、恭也…それで結果は……」 俺は笑って右腕を上に掲げた。 そう、そこにはさっき戦で勝ち取った宝つまりメロンパンがあった。 「うわぁぁあぁぁー!!??」 クラス全員が一気に沸いた。 「やった!流石黒崎君だね!陸上部万歳!」 「やるじゃねえか!これで俺は思い残すことはねぇぜ!ありがとうよ大希!」 「やるじゃないか黒崎!やはり俺が認めた男なだけあるな。。。。祝いに一発や ら な い か ?」 皆が祝福してくれた。やってよかったなぁ。 あと最後の黙ってくれ。雰囲気ぶち壊すな。 まあとりあえずメロンパンを皆に配りながら、金を集金した。 「いや~にしても教師の俺まで売ってくれるとは、黒崎に頼んで正解だったなぁ」 「そうでしょ。はいこれメロンパンです。一個500円になります先生」 ちなみにクラスの皆には200円で売りましたが、 「………今月小遣いがきびしぃ……」 「500円です(笑)」 「はい……どうぞ……」 「毎度あり!」 先生には500円取ります(笑) 理由ならちゃんとあるんですね~これが。 実はこのメロンパンは教師は買えないのです。 この高校の校長が 「生徒たちの夢を大の大人達が壊すなんて、言語道断!」 っと言い、教師には食堂の兄貴はメロンパンを販売してはいけないようになっているのです。 しかし………俺はこんなにも美味しいメロンパンを我慢するのは可哀相だと思います。 だから俺は可哀相な先生に美味しい美味しいメロンパンを与えているのです。 定価の2、5倍でね(笑) まあ普通なら買えないんだから、これくらい安いもんですよね、先生(笑) 「あれっそういえば留美さんは…」 「そういえばまだきてないねぇ~。ってあっ…」 輝が振り返る。 「こんにちわー!」 来ましたね。俺達の姉さんこと留美さんが来ました。
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