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「きょーくん……ありがとう。ほんと優しいね、きょーくんは」
といって留美さんは恭也の後ろから抱きついていた。
まったく、真昼間からなにしてんだよ。
「留美さん…勘違いされるよ」
「どう勘違いされるのかな?(笑)カップルに見えるかな?」
「からかわないでくれ。いい加減にしないと怒るよ」
「……うぅ~…ゴメンなさい。でももう少しだけこのままで…」
「昼寝してくる」
恭也は留美さんの腕をほどいて廊下に出た。
そしてどこかに走って行ってしまった。
なんだか留美さんは悔しそうに恭也が走って行った廊下を眺めていた。
そして床にしゃがみ込んでしまった。
「あ~あ、またやっちゃったね留美さん。いい加減わかりなよ」
「なんでなんだよぅ~たいき~。私ってそんなに色気ないのかな?」
といって上目遣いで見てくる。
あなたに色気がないだって?そんなはずがない。
普通の学生なら4人に3人の確率で今の上目遣いだけで惚れてしまうだろう。
しかもPerfectStyle!!という大きな武器があるから、どの学年にも人気があるんじゃないですか?
いや正直ほんとに……魅力的だな……いや、俺は年上には興味ないぞ。
しかし俺は昔から一緒にいるのでそういう感情は全く持ってない。
「留美さんは魅力的だよ。いやほんとに。
もし俺が留美さんを高校で初めて会ってたら確実に惚れてたよ」
「えっ、そんなぁ~///。照れるよぅ~大希~///」
相変わらず単純な人だね(笑)
「自分から質問してたじゃん…。
まぁ心配しなくても恭也は誰にもとられないから大丈夫だよ」
「なっ、なな何言ってるんだよ大希!!!
べっ別に私はきょーくんの事は優しくてカッコイイ弟としてしか見てないよ?…」
嘘つけ、さっき思いっきり抱きついていたじゃねぇか。
しかも動揺しすぎだろ。
ちょっと悪戯してみよ(笑)
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