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「おい、萩原!!萩原はいるか!!」
「ここにいますよ~」
葵を呼んだ野太い声は世界史の担当教員である、秋山 誠治先生である。
「なんですか~?」
「お前、課題出してないよな?」
「やべぇ…シロ、世界史に課題なんかあったっけ?」
「いや、なかったとおもうよ…だからたぶん…」
亮太が史郎に聞く。
「期末で20点以下のヤツは問題集15ページから30ページまでやってうしろについてるセンター対策の<中世世界とキリスト教>の問題をやれ、と言ったよな、俺。」
「嘘だろ~!?忘れてた…あぁ!!思い出した!!授業後に呼び出し食らったもん…」
先生はフフンと鼻をならして続ける。
「世界史20点以下なんて、この学年全体185人中7人しかいないんだぞ!!」
「マジでっ!?亮太、お前課題出すときなんか言ってくれたら良かったじゃん!」
「は?」
葵の悲痛な叫びに、間抜けな答えを亮太は返す。
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