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そして警視庁はやむを得ず、宮内庁及び防衛庁直属の特殊隠密工作機関である『S.L.D.』に極秘裏に協力を求めた。
伸宏達は捜査及び強行手段を兼ね備え、更には武器、つまりアサルトライフルやカービンといったとある国家の特殊機関と同じ装備を所有している。伸宏達のような特殊機関なら太刀打ち出来るだろうと見たのだろう。
「手段は問わん。神が哀れむ無垢な低能野郎の目を醒ましてやれ」
最後は演説のような内容だった。最後は彼らは敬礼する。
「さて、君はどうする?」
敬礼から戻した各務が聞いてくる。
「帰る……まだ、部屋が片付いていない……」
「そうか、一人で帰れるか?」
「今日会った弘樹という人間が言った……迷ったら交番に聞けと……」
「その前に、交番探す所で迷うよ」
「大丈夫だ、問題は無い。道は覚えている……」
「全く、何時も何時も問題無いと片付ける。こっちはいろいろと心配しているんだぞ? 僕達の身にもなってみなよ」
「分からん……お前の言っている事は理解出来ない。問題は無い。帰る事は出来る……」
「はぁ、分かったよ。帰りな。僕はどうなっても助けには行かないからね」
「援護は無いんだな……ワンマンアーミー……か」
「その通りだよ。じゃあね」
各務はそう言い残してカウンセリング室から大型弾頭の『20m×110弾』の入ったケースを持ち出して退出していった。
「では名取教師……失礼します……」
「気をつけてな」
各務が部屋を出てから数分後、伸宏も部屋を出た。
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