本物だから

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「なんだそのハトがマシンガン喰らったような顔して」  それだと顔も確認できないくらい跡形もないと思うのだが。 「だ、第一、好きな娘なんて俺には」 「じゃやるぞー」 「聞けよ!」  変態なんちゃってマジシャンはパンと手を打った。  両者しばしの沈黙。 「あ、ほら」  俺の頭上を指差すと一緒、空間が波打ったように見え、ついで人が落ちてきた。 「な!?」  とっさの判断で俺はその人間をガッチリとキャッチした。 「ほら、すげーだろ?」  俺は、この状況、まずなんの感想を述べればいいのだろう。  とりあえず、 「馬鹿野郎。迷惑なんだよ」  罵声と非難を浴びせた。 「えぇ!?」  しかし内心、物凄く驚いている。  ちょっとどころじゃない摩訶不思議な現象を目撃してしまった。  じゃあ、本当に…………悪魔?
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