洗濯機と悪魔さん

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「ふ、まさか家の洗濯機が音をあげるとはな」  俺、天原輝は深夜0時を回った現在、近所のコインランドリーへ両手に貯めに貯めた洗濯物を抱え、よろめきながら向かっていた。  気づいたのはほんの少し前、楽しいテレビの時間を終えたまには家事を勤しもうかと洗濯機を起動させたら生まれたてのヒナのような音を発して動かなくなってしまった。  一人暮らしってなにかと不便だな。  この時間になっても煌々と明かりが灯っているのは心強い。  なにせ俺の住むマンションからこのコインランドリーまでの道のり、住宅街のくせに街灯の間隔が広い。  ついつい振り返ってしまうのは性なのか。
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