ブカブカのワイシャツがトラウマになった日

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 小鳥の囀りよりうるさく、電話の呼び出しよりは優しい、目覚まし時計のアラーム音が部屋に鳴り響いた。 何度か止めようとするが空振る。 「うぅ…るさい…」  すると俺が押してないのにやかましい音が止んだ。 誰だ? まさか母さんが実家から来たというのか?  とにかく一度起きなくては。 体をゆっくり起こし、部屋を見渡すが母さんが来た形跡がない。 しかし、寝起きなので誰が止めようがどうでもいい。 考えるのが面倒だ。 「やっぱ、遅くまで起きてるもんじゃないな」  そう、じわじわと思い出される昨晩のこと。 あのあと変態悪魔は洗濯物を玄関まで運びさっそうと消えてしまった。 「ま、悪い夢でも見たと思って……」  そこで気づいた。 大きな膨らみが俺のベッドにあることを。  再び先の疑問が浮上する。  『誰が目覚ましを止めたんだ…?』
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