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「なにしてんだよ」
「見りゃわかんだろ。警察につきだしてやる」
3回ボタンをプッシュして発信する。
『少年お手柄! 深夜に徘徊する変態を御用!』なんて見出しで明日の新聞に載ったらどうしよう。
だが、どうしたことかいっこうに繋がらない。
それどころか呼び出し音すら鳴らない。
2、3度繰り返したが結果は同じだった。
「な、何で」
「無駄だ。なんたって俺がその携帯電話を無力化してんだからな」
そう言い一歩近づこうとしてきた。
「待て、寄るな。というか動くな。今いい緊急病院探してやるから」
「チッ、これだから人間は」
腰に手をあて、やれやれといった様子でため息をつかれた。
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