prologue

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「それならこの任務が終わったら、約束を果たしに行く」 あんなことを訊いてしまったらこう返事をするしかなくなったじゃないか。 この馬鹿も似た境遇だからかかなり期待しているようだしな。 「おっ!なら俺の方も一緒のに通ってるらしいから俺も付き合うぜ」 「じゃあさっさとこの雑魚共を片づける」 やはりこの返しを期待していたらしくすぐさま嬉しそうな返答が返ってきた。 はぁ…俺の馬鹿が。今会ったって仮初めの幸せにしかならないだろうに 帰ったら確実にあいつらに怒鳴られるだろうな。あぁ…憂鬱だ。 前方には大量の魔物で埋まっていて真っ黒になっている草原が見える。 どうせならこの憂鬱な気持ちをこいつらにぶつけてしまおうか。 どうせ今から消え去る命なんだし有効活用しても誰も文句は言わないよな。 「だなぁ!!で今回はどう殺る?」 「たまには動かないと鈍るぞ」 俺は空間を裂いて刀身が赤い身の丈程の大剣を取り出す。 取り出した大剣の調子を確かめる為に一度軽く振っておくのは忘れない。 「うい、了解しましたぁ」 軽く同意すると漆黒も俺と同じように空間を裂いて黒い刀を取り出す。 「……じゃあ逝くぞ」 漆黒の準備なんぞ待ってる必要もない。俺は大剣を肩に担ぐと、虹色の魔力を体に纏って物凄い勢いで飛び出していった。 「字が違うっつーの」 漆黒もツッコミを入れてから黒い魔力を纏って遅れて大群に突っ込んでくる。
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