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携帯を閉じて、
再び眼下の街に視線を移す。
もう遅い時間だというのに、
街はまだキラキラと
明るい光を放っている。
闇の中を行き交う車のライトが、
巨大な生物の
血脈を模るかのように流れていくのを、
僕はしばらく眺めていた。
まるで生きてるみたいだな。
やがて、
ひとつの血脈がある地点へ差し掛かると、
僕は金縛りにでも遭ったように
そこから目を離すことが出来なくなった。
ここからも見えるのか…。
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