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それから毎日、しかも毎休み時間に来るようになってしまった…
そして月日は流れ…
冒頭に繋がるわけだ。
「荒城君、そろそろ折れたらどうだ!!」
「絶対入らない」
毎日こんな会話を繰り返していた。
チャイムが鳴るまでこうやって勧誘してきて、鳴るとすぐに自分の教室に帰る。
……よくもまぁ飽きねぇな…。
「なぁ将平、そろそろなんとかしてくれよ…」
直樹はボソッと囁いてきた。
なんでこんなに声を潜めてんだ?
「毎日ビクビクしながら過ごすの嫌だよ…」
「それはお前自身が悪い」
初めて教室に訪問された時、直樹は制裁を喰らっていた。
逃げた奴の顔を覚えていたらしい…
「とにかくどうにかしてくれよ~!!」
泣きながら引っ付いてくる直樹はとても気持ち悪かった…
「アイツは俺が入るまで諦めないらしい…」
「ハァ…、なんでこんな事に…」
それは俺のセリフだ…
「よし、今日は実力行使だ」
鈴野は横でそう言っていた。
「って実力行使!?」
「実際に生徒会の仕事を見れば入りたくなるだろ?」
「ならねぇよ…」
「百聞は一見にしかず!!」
「うわっ!!待て待て!!」
鈴野は俺を無理矢理引っ張って走り出した。
「危ねーから離せー!!」
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