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「そんなことよりどっちにしても昼は買わないと何も食えないんだけど…」
鈴野が弁当作ってくれたとかなら話は別なんだけどさ…
「生徒会室に来れば分かる。だから来い♪」
そう言いながらもう腕を引っ張っていた。
……どうやら行くしかないらしい。
俺は抵抗せずに鈴野について行った。
教室を出ると一気に騒がしくなった。
どうせ鈴野の事だろう…
「君のクラスはいつもあんな感じか?」
「……今日は特別うるさかったな」
「そうか、まぁ静かよりはいい♪」
鈴野が来たせいで騒がしくなった事に気づいてないらしい…
「それより荒城君」
「今度はなんだ?」
「私の事は名前で呼んで欲しい」
「……なんで?」
「名字だと仲間じゃないみたいだろ?」
「仲間じゃないんだからいいだろ」
「これから仲間なんだ、呼んで欲しい」
全然引く気がないみたいだ…
これは大人しく名前で呼んだ方が利口だな…
「わかったよ、今度から名前で呼ぶ」
「うん♪」
満面の笑みで歩きだす鈴…、祐希だった。
そんなに嬉しいのか?
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