プロローグ

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「将平、帰ろうぜ~」 「うっさいウジ虫」 「誰がウジ虫じゃ!!」 コイツは佐藤直樹(サトウナオキ)。俺と同じで不良だ。 頭は金に染めていて、入学式に初めて会っていきなりケンカした。 お互いがお互いの事を気にくわないとか言って… そして殴りあったら俺たちは友達になっていた。 ……ひと昔前の青春ドラマみたいな展開みたいとか言うなよ? 「今日は何して帰る?」 「……直樹が見知らぬ女子にいきなり抱きつくんだ」 「それやった後に風紀委員に捕まりますよね!?」 「あぁ、俺はその一部始終を見て笑うんだ。面白そうだろ?」 「それアンタが楽しいだけだろ!!」 「お前もいい思いできんじゃん」 「その後地獄にまっ逆さまだろ!!」 細かい事をぐちぐちとうるさい奴だ… 「帰りにゲーセン行こうぜ♪」 「金ねぇからパス」 「んも~、つれないねぇ~…」 気持ち悪い野郎だ… 「仕方ない、今日は真っ直ぐ帰るか」 「お前一人で行けばいいだろ?」 「俺も金ねぇんだ♪」 ゴンッ 「痛い!?」 「無駄にした時間を返せ」 「ごめんなさい…」
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