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「まったく…、アイツら明日覚えてろよ…?」
「それは本人達に言ってくれ」
帰り道、俺は祐希と並んで帰っていた。
途中まで道が同じらしい…
今まで会わなかったのが不思議だな…
……そうか、俺がこんな時間に下校してないから会わなかったんだ。
「それより明日もビシビシ働いてもらうからな?覚悟しろよ?」
「わかってるよ、あと六日だからな。真剣に仕事するさ」
「今はまだ入りたくないのか…?」
寂しそうな顔で尋ねられた…
「わからない…、けど体験入会して少し入りたいって思ったかもな」
「ほっ、本当か!?」
途端に笑顔になる祐希、感情の起伏が激しい奴だな…
それよりも…
なんで俺はこんな事を言ったんだ?
確かに生徒会に興味が出てきた。
けどやっぱり入りたいとは思わない。
なのに…
「どうしたんだ?」
「……何にもない」
考えてもわからないだろう…
「私はこっちだからここでお別れだ」
「送るぞ?」
「いや…、大丈夫だ。ありがとう気遣ってくれて」
そう言い祐希は走っていた。
「また明日な♪」
遠くなる祐希を見えなくなるまで見ていた…
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