289人が本棚に入れています
本棚に追加
「初めから上手くやれる人間はいない、だから徐々にできればそれで…」
「それなら選挙に落選した奴を入れればいいだろ?別に俺じゃなくてもいいはずだ」
祐希は黙り込んだ…
珍しく正論だから言い返せないんだろうな。
「……わかった。なら約束通り付きまとうのを止めるよ。今まですまなかったな…」
祐希はいきなり鞄を持って帰ってしまった…
……目に涙を溜めて。
「荒城君」
「なんだよ…」
会長が後ろから声をかけてきた。
少し怒ってるような…
「気が変わったらまた来なさい」
それだけ言い残して帰ってしまった。
会長といい祐希といい…
怒りながら帰るなよ…
「じゃあ私たちも帰るから♪」
「後はお願いしますね」
明日香と杏子も帰っていく…
生徒会室に俺だけポツンと残っていた…
祐希…、悲しそうな顔してたな…
……けどどうせまた付きまとうに決まってる。
また明日平然とした顔してやって来るだろう。
……俺も帰ろ。なんだかバカらしい…
「……鍵、どこに持ってくんだよ…」
結局鍵を返す場所が分からず持って帰る羽目になった…
最初のコメントを投稿しよう!