~体験入会~

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「初めから上手くやれる人間はいない、だから徐々にできればそれで…」 「それなら選挙に落選した奴を入れればいいだろ?別に俺じゃなくてもいいはずだ」 祐希は黙り込んだ… 珍しく正論だから言い返せないんだろうな。 「……わかった。なら約束通り付きまとうのを止めるよ。今まですまなかったな…」 祐希はいきなり鞄を持って帰ってしまった… ……目に涙を溜めて。 「荒城君」 「なんだよ…」 会長が後ろから声をかけてきた。 少し怒ってるような… 「気が変わったらまた来なさい」 それだけ言い残して帰ってしまった。 会長といい祐希といい… 怒りながら帰るなよ… 「じゃあ私たちも帰るから♪」 「後はお願いしますね」 明日香と杏子も帰っていく… 生徒会室に俺だけポツンと残っていた… 祐希…、悲しそうな顔してたな… ……けどどうせまた付きまとうに決まってる。 また明日平然とした顔してやって来るだろう。 ……俺も帰ろ。なんだかバカらしい… 「……鍵、どこに持ってくんだよ…」 結局鍵を返す場所が分からず持って帰る羽目になった…
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