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それからテスト前日まで同じような毎日だった。
授業を聞いて、昼休みに勉強して、放課後勉強して…
今まで耐えれたのが不思議なくらい勉強したな…
理由はわかってる…、祐希が教えてくれたからだ…
「アイツに感謝しないとな…」
「だったら満点を取ってくれ」
「うわぁ!!いつからいたんだよ!!」
「さっきからずっといたぞ」
……心臓に悪いな、コイツが後ろに立つと…
「今日はいよいよ本番だ、抜かるなよ?」
「あぁ、任せろよ」
「全教科六十点ならご褒美だからな」
そういえばそんな事を言ってたな…
「ご褒美ってなんなんだ?そろそろ教えてくれてもいいだろ?」
「そう…だな…、教えてやろう…」
いきなり顔を赤くしてモジモジし始める祐希。
……どうしたんだ?そんなに恥ずかしい事なのか?
「言うぞ…?」
「あぁ…」
もったいぶる祐希のせいでこっちまで緊張してきたぜ…
「君の言うことを一つ、何でもしてやろう…」
「へっ…?」
そんだけの事で真っ赤になってんのか?
「アッハッハッ!!」
「何で笑うんだ!!」
「だって…、そんだけの事で真っ赤になるから…」
「杏子が男にそんな事言ったら襲われるぞって言うから…」
祐希に襲いかかっても返り討ちにあうだろ…
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