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「とにかく、全教科六十点越えだ」
全教科ギリギリだったけど。
「インチキだろ~…」
「荒城さん、今なら許されます。白状してください」
「そんなインチキまでして祐希にエッチな事したかったの?」
三人は口々にそう言ってきた。
……俺ってそんなにカンニングとかしそうか?
「待てみんな、荒城君の努力の賜物をインチキ呼ばわりにしては…」
「さっき嘘だっって叫んでたのに?」
「むっ…!!あれはその場の流れを尊重して…!!」
祐希がちょっと慌てたように弁解していた。
もちろん冗談ってわかってるけど、ちょっとおちょくってやりたかった。
「それよりお願いはなんなの?」
会長はすでに俺の願い事に興味が移っていた。
「そうだな…、祐希を一日中メイドに」
「しない」
「チェッ…」
杏子が変な事を言う前に遮ってやった。
……でもそれはそれでいいかもしれない。
「じゃあ荒城さん、早く発表してください」
「ここで?」
「ハィ、変な事じゃないなら大丈夫でしょ?」
「まぁ…」
でもちょっと恥ずかしいんだけどな…
「それじゃ聞かせてくれ、荒城君の願い事を」
「俺の願い事は…」
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