289人が本棚に入れています
本棚に追加
「それより、約束を覚えてるな?」
「……そうだな」
そういえばクリアしたら何でもしてやるって言ってしまったな…
「なら…、その…、アレを一緒に取ってくれないか…?」
「……そんな事でいいのか?」
祐希のお願いはプリクラを一緒に撮ってほしいだった。
もっと辛い事をしないといけないと思ってた俺からすれば拍子抜けだ。
「アレがいいんだ!!いくぞ荒城君!!」
「あっオィ!!急に走んなよ!!」
全力で走り出した祐希を追っかけた。
……すぐそこだから簡単に追いつけるけど。
「……どうやるんだ?」
「……まさか知らないのか?」
画面とにらめっこしながら唸る祐希。
「……初めてだ」
「マジかよ…、今時小学生でも撮ってるぞ…?」
「すまない…、やってくれないか…?」
さっきまであんなに凛々しかった祐希が、今じゃ見る影もないくらいしおらしい…
「プッ」
「なんで笑うんだ!!」
「いや…、今日の祐希はいつもと違うからさ。なんか面白くて」
「いつも通りのつもりだぞ…?」
「いつもと違うぞ?凛々しかったりしおらしかったり…」
「……それは君のせいだ」
「へっ?なんか言ったか?」
「何でもない!!それより早く撮ろう!!」
おっと…、忘れていた…
最初のコメントを投稿しよう!