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「どれがいい?」
「……これかな」
祐希が選んだフレームは周りがキラキラのフレームだった。
……さすがに嫌だけど、祐希も楽しそうだし我慢するか…
「どこに向いていればいいんだ!?」
本当に初めてなんだな…
目の前にカメラがあるのにめちゃめちゃキョロキョロしてるよ…
「ほら、これだからあんまキョロキョロすんなって。上手く撮れな」
パシャ
「「…………」」
もたもたしている内に一回終わってしまった…
「あと二回しかないぞ…」
「これだな?もうバッチリだ♪」
そう言いながら真顔で構えてる祐希…
「祐希?緊張してそんなになってるのか?」
「緊張などしてないぞ」
ならなんでそんな真顔で構えて…
「……もっと笑ってとれよ、証明写真じゃあるまいし…」
「……どうしたらいいかわからない」
不器用というか堅物というか…
「ほらっこうやって…」
「ふぁに!?」
後ろに周りこんで頬をつまんで無理やり笑顔にしてやった。
パシャ
ちょうど二回目の撮影だったらしい。
「ふぁなせ!!」
「あっ、悪い」
「……君はいきなり何をするんだ」
……なぜかキレています。
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