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初キッス
巧……巧……
何処?
年期の入った腐りかけた丸太の陰で
巧の『見ーつけた。』を待っていたはずなのに……
寂しさと心細さで駆け出していた。
潤んだ景色の中で、巧の姿を見つけ出すのに、どれだけの時間が過ぎただろう?
『たぁーくぅー!』
私の思いとは裏腹に、巧は違う景色に引き込まれていた。
河原で元気にサッカーを楽しむ小学生達。
巧とサッカーとの……出逢い。
私の
初めての
……嫉妬。
だからこそ忘れられない
この風景。
……だったのだろうか?
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