prologue(プロローグ)…② 死の着信…(笑)

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この悪夢は… 間もなく関西地方が、梅雨入りを向かえようとしていた、6月のとある水曜日の夕方… 一緒に現場仕事をしていた、工場長の携帯電話が鳴った事から始まった… ちらっと携帯の画面を確認した工場長は、電話に出ようともせず、着信音の鳴り続いている携帯をポケットの中へ… まっ、親父には関係ない事なんで、別段、気にもとめずにいたのだが… 一旦切れた着信音が再び鳴り始めて、これまた先程同様、画面を確認しただけで出ようとしない工場長… 3度目には、親父の方が我慢できずに 「電話に出んでいいんか?」 と声をかけた(∋_∈) すると工場長の答えは… 「知らない番号やから無視!」 「そやけど、ワン切りじゃないし、もし間違い電話なら、間違いと教えてあげないと、永遠とかかってくるで」 と親父… この会話の間も、工場長の着信音は鳴ったり切れたり… 「かまへんかまへん!」 再び、工場長がそう言った時、事務所から事務員のおばちゃんが… 「工場長~!娘さんの学校から電話~!」 だって!(笑) どうやら、さっきから工場長の携帯に電話してきてたのは、娘の遥(ハルカ)ちゃんの学校からだったのだ… 「ほらみてん!だから電話に出ろって言ったのに!」 慌てて事務所に入る工場長の背中に、心の中で呟いた…
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