日常の終わり

9/12
前へ
/144ページ
次へ
水は電気を通す。それは本当だが、真相ではない。 水は電気を通さない。それは真相だが、本当ではない。 水が電気を通すのは、水に電気を通す不純物が含まれているからです。 水は不純物が無ければ、電気を通さない。 その水の事を『理論純水』と言う。 だが、それは理論でしか存在しない。 実際は空気中に含まれる物体や、物体に付着する小さな物体が溶け込み、完璧すぎる純水は存在しない。 だから、『理論純水』と呼ばれているのだ。 それ故に『理論純水』を使うなら、俺の雷は通さないのだろう。 しかしありえない。そんな物は存在していないからだ。 なら、俺は雷を放つのみ! 俺はそう思いながら、雷を放った。
/144ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加