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その正体はオレの妹―――『霜月』だった。
ウチの家族は相当変わっていると思うが、この霜月に関しては、その中でもずば抜けて変わっている。
その理由は、その服装にあった。
真っ白な純白の布をギリギリ服の形にしたものを着ている。
そしてそれを一回りするように三つのベルトが巻かれてある。
一つは両二の腕を通って体を回ってあって、もう一つは腹のあたり、最後の一つは太もものあたりに巻かれてある。
簡単に言えば、拘束服に身を包んである。
「霜月姉ちゃんは相変わらずスタイル良いよねぇ~。そんな服やめて普通の服着たらいいのに~」
「普通の服って、私から見たら気持ち悪いし。それに私はこれが一番なの」
「一番一番言っているが、それで毎回お前を運ぶ俺の身にもなれよ」
「皐月兄は私の世話係。これからも頼むよ」
部屋の一部で、葉月、皐月、霜月の三人の会話が盛り上がっている。
オレは師走に持ってきた服を渡したあと、如月の方を見た。
「神無月は?」
「卯月を迎えに行かせました。そろそろ……」
如月の言葉をさえぎるように部屋の障子が勢いよく開き、傷だらけの卯月が入ってきた。
その顔はふてくされている。
「神無月のヤロー…結界張ってやがった…」
「あー、結界張られてたらお前には無理だわな。神無月、アイツ結界張るのは天才だからな。
まぁいいや。如月、あとで何か食い物持って行ってやれ」
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