大樹の故郷-フルール-

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「ふぅ~…」 ここはフルール村の中心部にある宿屋。 「やっぱりお風呂は毎日入らないとね。」 リシアは部屋に取り付けられた小さなお風呂に入っていた。 「う~ん…やっぱり落ちにくいな~…」 気づけば彼女は丸一日、体中に血をつけて走っていたのだ。手や足、ましてや髪についた血はよほど強く洗わないと全く落ちない。 一方アレクは… (あいつら…一体なんだったんだ?) 祖父の形見である、青白い光を放っている剣を眺めながら、昨日襲ってきた謎の男達のことを考えていた。 (やつらは完全にリシアを狙ってきた…理由があるとしたら…) アレクがそう考えていると、 「ふ~…いいお湯だったよ~。」 と言いながらリシアが出てきた。 「オッサンか………!!?」 気づけばアレクの顔の横には1本のナイフが突き刺さっていた。 「ア~レ~ク?今なんて言おうとしたのかな~?」 「いや、なにも…、、、」 (死にかけた…) リシアの新たなる一面を見てしまった気がしたアレクであった…
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