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「この世界、フェリア・リビアスは全てを構成する物質、マナによって支えられている。しかし、我らの研究によるとこの世界は、いずれ世界樹が枯れ果て、マナの驚異的な枯渇が訪れ、人々は争い、その影響が魔族に伝わり、やがて破滅に追い込まれていくだろう。」
(今の世界と全く一緒だ…が、魔族…?モンスターのことか?)
「それを阻止するには、………いの存在と、ちが………いの人…が…要不…欠である。
………駄目、ここで途切れてる。それに途中で掠れてたところもあったわ。」
リシアは読み終わって立ち上がるとアレクにこう言った。
「どう?なにかわかった、アレク?」
「…いや、これだけじゃわかりにくいな。危険なのは分かっているが…仕方ない。進むぞ!」
アレク達が居た部屋は、3m四方ほどしかなく、まるで地下にいるような静けさと湿気さと暗さがあった。
そして今、アレク達が進んでいる道もまた、同じような暗さと湿気さがあった。最初の部屋からはその道しか延びていなかったのである。
そしてしばらく進むと、道が左右に分かれているのが見えた。
(何故さっきリシアはあの文字を読むことができたのか…気になるところだが…今はここが本当にあの男達のアジトなのかを確かめないとな…さてどっちに行くか…)
アレクが歩きながら考えていると、それを遮る出来事が…
ドン!!
「っつ!!なにが………!?」
目の前にいたのは、仮面を被った謎の男。
「アレク!!」
リシアがこちらに走ってくるのを背後に感じながらアレクは後ろに軽く跳んだ。
と同時に剣を構えると、
「お前達は…!?」
その声を発したのは謎の男だった。こちらを見て少し驚いている。
その反応を気にすることなく、アレクは仮面の男に切り掛かった。
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